トップ騎士である、菅井竜也七段が、10月18日の夜に関西将棋会館で行われていた対局にて、まさかの「反則負け」にて敗戦してしまいました。
将棋は何が起こるかわからないという事を改めて体験されたと思います。
もちろん、故意の反則ではなく、ミスによるものですが、やはりプロなので、大手メディアでは「事件」というような形で報道されています。
まず、将棋というのは、順位により完全にブロック分けされており、同じブロックの相手と、1年かけて総当りにて対戦を行うのですが、
まず、ピラミッドの頂点である、トップが1名(現在は、佐藤天彦名人)います。
その下に、A級が10名います、更に下にB級が13名おり、
菅井竜也七段は、B級になります。
今回の対戦相手は、橋本崇載八段(34歳)です。
相手の橋本八段は、これまで数々の名対局を繰り広げてきており、将棋会の人気物であるようで、かつてはA級に在籍していました。
一方の菅井七段は、これからA級を狙っていく若手騎士になります。
若手といえども、あの有名な藤井聡太七段との対戦成績は、2勝0敗という事で、十分な実力を持っています。
そして、菅井七段と橋本八段は、共に、負ければ下位2名の落選枠に入ってしまうという、どちらともが、是が非でも負けてはいけない状態の下で対局していました。※ちなみにグループ上位2名は昇格になります。
菅井七段の反則負けの理由とは?
朝の10時に始まった対局は、なんと深夜にまで及びます。終盤では、菅井七段が優勢に対局を進めていました。
お互いの持ち時間は共に6時間で、残り時間3時間の菅井七段に比べて、橋本八段は7分と、鬼気迫る状態でした。
そんな中、衝撃の事件が起こります・・・
なんと、
菅井7段が、手持ちの「角」を、相手の駒を乗り越えて動かす。という事件が発生しました。
この一文だけで、素人でも「えっ?相手の駒を飛び越える?ありえないよな」と思われると思いますが、
二人とも疲労困憊だった事もあり、今回の様な普段ではありえないミスが発生してしまいました。
ニュースでは「駒がワープ事件」という見出しで報道されています。
私自身も将棋には、詳しくないのですが、今回の反則の意味は一瞬でわかりました。
ちなみに、反則を行うと「即、負け」となりますので、
持ち時間的には優勢であった、菅井七段が逆転負けしてしましました。
プロでもミスはあるもの。菅井七段の今後の活躍に期待します。
以上です。